AWS Copilot v1.26: CloudWatch アラーム、Environment Addon 用の storage init
および RDWS シークレットサポートによるロールバックの自動化
投稿日:2023年2月20日
AWS Copilot のコアチームは、Copilot v1.26 のリリースを発表しています。 私たちの公開されている コミュニティチャット は増え続けており、400 人以上がオンラインで、GitHub には 26,000 以上のスターを獲得しています。 AWS Copilot へご支援、ご支持いただいている皆様お一人お一人に感謝をいたします。
Copilot v1.26には、いくつかの新機能と改善点があります。
- Service alarm-based rollback: 詳細セクションはこちらをご覧ください。。
- storage init: 詳細セクションはこちらをご覧ください。。
- Request-Driven Web Service secrets support: 詳細セクションはこちらをご覧ください。。
AWS Copilot とは?
AWS Copilot CLI は AWS 上でプロダクションレディなコンテナ化されたアプリケーションのビルド、リリース、そして運用のためのツールです。 開発のスタートからステージング環境へのプッシュ、本番環境へのリリースまで、Copilot はアプリケーション開発ライフサイクル全体の管理を容易にします。 Copilot の基礎となるのは、 AWS CloudFormation です。CloudFormation により、インフラストラクチャを 1 回の操作でコードとしてプロビジョニングできます。 Copilot は、さまざまなタイプのマイクロサービスの作成と運用の為に、事前定義された CloudFormation テンプレートと、ユーザーフレンドリーなワークフローを提供します。 デプロイメントスクリプトを記述する代わりに、アプリケーションの開発に集中できます。
より詳細な AWS Copilot の紹介については、Overview を確認してください。
サービスアラームベースのロールバック
カスタム CloudWatch アラーム で ECS のデプロイ状況を監視する ことができるようになりました。デプロイ中にアラームが In alarm
状態になった場合に、最後に完了したデプロイにロールバックするようにサービスを設定します。サーキットブレーカー によって、すでに失敗したデプロイをロールバックします。また、今回、障害ではないが、選択したメトリクスに従ってパフォーマンスが出ていないサービスのデプロイメントをロールバックすることもできるようになりました。
Backend, Worker, Load Balanced Web Service の Manifest で、独自の既存の CloudWatch アラームをインポートできます。
deployment:
rollback_alarms: ["MyAlarm-ELB-4xx", "MyAlarm-ELB-5xx"]
また、Copilot にお好みの閾値を設定して、CPU やメモリ使用率アラームを作成してもらうこともできます。
deployment:
rollback_alarms:
cpu_utilization: 70 // Percentage value at or above which alarm is triggered.
memory_utilization: 50 // Percentage value at or above which alarm is triggered.
Worker Service の場合は、ApproximateNumberOfMessagesDelayed
を監視するアラームを作成することもできます。
deployment:
rollback_alarms:
messages_delayed: 5
Copilot がお客様に代わってアラームを作成する際、いくつかのデフォルトが設定されます。
ComparisonOperator: 'GreaterThanOrEqualToThreshold'
DatapointsToAlarm: 2
EvaluationPeriods: 3
Period: 60
Statistic: 'Average'
Service Manifest でロールバックアラームを設定すると、最初のデプロイ後に (ロールバックする既存のデプロイがないときに) svc deploy
を実行するたびに、ECS はアラームをポーリングし、違反があった場合はロールバックをトリガーします。
Environment Addon 用 storage init
以前は、copilot storage init
はワークロードに接続されたストレージ Addon だけをサポートしていました。
ストレージをデプロイするために copilot svc deploy
を実行し、copilot svc delete
を実行すると、Service とともにストレージが削除されます。
このバージョンから Copilot は Environment に紐づいたストレージ Addon を作成できるようになりました。ストレージは copilot env deploy
を実行するとデプロイされます。
そして、copilot env delete
を実行して Environment を削除するまで削除されません。
ワークロードストレージと同様に、Environment ストレージも内部的には Environment Addon と同じです。
デフォルトでDatabase-per-service パターン を採用
マイクロサービスの世界では、複数サービスで共有されるモノリスなストレージの代わりに、データストレージをそれぞれマイクロサービス専用に設定することが推奨されます。
このパターンでは、マイクロサービスの核となる特徴である疎結合が維持されます。 Copilot では、この Service ごとのデータベースパターンに従うことを推奨しています。デフォルトでは、Copilot が生成するストレージリソースは、1 つの Service または Job によってアクセスされることを前提としています。
ただし、各ユーザーには独自の状況があります。データストレージを複数の Service 間で共有する必要がある場合は、 Copilot で生成された CloudFormation テンプレートを変更して、目的を達成することができます。
表示される可能性のあるプロンプトの例を次に示します。
$ copilot storage init
What type of storage would you like to create?
> DynamoDB (NoSQL)
S3 (Objects)
Aurora Serverless (SQL)
Which workload needs access to the storage?
> api
backend
What would you like to name this DynamoDB Table? movies
Do you want the storage to be created and deleted with the api service?
Yes, the storage should be created and deleted at the same time as api
> No, the storage should be created and deleted at the environment level
フラグを使用してプロンプトをスキップできます。次のコマンドは、上記のプロンプトと同等です。
copilot storage init \
--storage-type "DynamoDB" \
--workload "api" \
--name "movies" \
--lifecycle "environment"
すべてのプロンプトに答えるか、フラグを使用してプロンプトをスキップすると、Copilot は DynamoDB ストレージリソースを定義する CloudFormation テンプレートを生成します。
これは、copilot/environments
ディレクトリの下に生成されます。さらに、必要なアクセスポリシーを生成します。これは api サービスを許可するポリシーです
これは "movies" ストレージへのアクセスを "api" Service に許可するポリシーです。アクセスポリシーはワークロード addon として作成されるので、"api" Service と同じタイミングでデプロイされ削除されます。
` copilot/
├── environments/
│ ├── addons/
│ │ └── movies.yml # <- The CloudFormation template that defines the "movies" DynamoDB storage.
│ └── test/
│ └── manifest.yml
└── api
├── addons/
│ └── movies-access-policy.yml # <- The CloudFormation template that defines the access policy.
└─── manifest.yml
```
ストレージのタイプ、およびストレージに接するワークロードのタイプによって、Copilot が生成する CloudFormation ファイルの内容は異なる場合があります。
Sample files generated for an Aurora Serverless fronted by a Request-Driven Web Service
```
Example: an Aurora Serverless v2 storage whose lifecycle is at the environment-level, faced by a Request-Driven Web Service.
copilot/ ├── environments/ │ └── addons/ │ ├── addons.parameters.yml # The extra parameters required by the Aurora Serverless v2 storage. │ └── user.yml # An Aurora Serverless v2 storage └── api # "api" is a Request-Driven Web Service └── addons/ ├── addons.parameters.yml # The extra parameters required by the ingress resource. └── user-ingress.yml # A security group ingress that grants "api" access to the "api" storage"
```
詳細については、ストレージ もチェックしてください。
Request-Driven Web Service シークレットのサポート
Copilot を使用して、シークレット (Systems Manager パラメータストアまたは AWS Secrets Manager から) を環境変数として App Runner サービスに追加できるようになりました。
Load Balanced Web Service などの他の Service タイプと同様に、最初にシークレットに次のタグを追加する必要があります。
| キー | 値 |
|-----------------------------------------------------------------------------------|
| copilot-application
| シークレットにアクセスしたいアプリケーション名 |
| copilot-environment
| シークレットにアクセスしたい環境名 |
次に、Request-Driven Web Service の Manifest を次のように更新するだけです。
secrets:
GITHUB_TOKEN: GH_TOKEN_SECRET
これでデプロイをすると、Service はシークレットに環境変数としてアクセスできるようになりました。
secrets
フィールドの詳細な使用方法については、
secrets:
# To inject a secret from SecretsManager.
# (Recommended) Option 1. Referring to the secret by name.
DB:
secretsmanager: 'mysql'
# You can refer to a specific key in the JSON blob.
DB_PASSWORD:
secretsmanager: 'mysql:password::'
# You can substitute predefined environment variables to keep your manifest succinct.
DB_PASSWORD:
secretsmanager: 'mysql:password::'
# Option 2. Alternatively, you can refer to the secret by ARN.
DB: 'arn:aws:secretsmanager:us-west-2:111122223333:secret:demo/test/mysql-Yi6mvL'
# To inject a secret from SSM Parameter Store
# Option 1. Referring to the secret by ARN.
GITHUB_WEBHOOK_SECRET: 'arn:aws:ssm:us-east-1:615525334900:parameter/GH_WEBHOOK_SECRET'
# Option 2. Referring to the secret by name.
GITHUB_WEBHOOK_SECRET: GITHUB_WEBHOOK_SECRET
Manifest 仕様 を参照してください。Service にシークレットを挿入する方法の詳細については、シークレット を参照してください。
次は?
以下のリンクより、新しい Copilot CLI バージョンをダウンロードし、GitHub や コミュニティチャットにフィードバックを残してください。
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